SOHO Internationl Art Institute
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富永 直樹先生ご逝去。
2006年4月11日虚血性心不全のため、永眠につかれました。(享年92歳)
●リアリズム彫刻の道「知の自然的態度」
彫刻家 富永 直樹
文化勲章・文化功労者・日本芸術院会員・日展理事・日本彫刻会理事
モチーフを求めて制作する場合、いつでも内面に包括されている生命の躍動といったものを、いかに表現するか、そればかりを思考しているのが自分の姿です。自然を対象に自然から学び、自然に視点をおいて絶えず私の前に立ち塞がっている芸術という無限の領域に挑みながら、制作への追求の度を深めて歩みたい。
参考資料:「富永 直樹彫刻作品」1982年
● 年譜
- 1913 長崎市に生まれる。
- 1933 東京美術学校彫刻科塑造部入学、文展「F子の首」を出品、初入選。1939・第3回文展「沐浴」を出品、入選。1940・東京美術学校彫刻科研究科卒業。
- 1950 第6回日展「殊勲者」を出品、特選受賞。1954・日展会員となる。第10回日展「斜陽を浴びて」を出品。1958・社団法人改組第1回日展「潮」を出品。1961・第4回日展「探究」を出品、長崎市の依頼により「トーマス・ブレーク・グラバー之像」長崎、グラバー邸に建立。
- 1968 第11回日展「平和の叫び」を出品、文部大臣賞を受賞、第16回日彫展「家の大将」を出品。1972・日本彫塑会理事に就任、改組第3回日展「新風」により日本芸術院賞受賞、第4回日展「イスラムの女達」を出品、第2回日彫展「歌う子供達」を出品、作品「覇者」を三洋スポーツセンターに建立。
- 1973 日展理事に就任、第5回日展「私の家族」を出品、日展審査員を務、第3回日彫展「日なたぼっこ」を出品。1974・日本芸術院会員に任命さる、第6回日展「誇り高きシスター」を出品、第4回日彫展「千絵です」を出品。
- 1975 日展常務理事に就任、日本彫塑会常務理事に就任、第7回日展「椿咲く丘」を出品、日展審査員を務、第5回日彫展「聖女」を出品、金沢美術工芸大学非常勤講師となる。
- 1979 日展理事長に就任、第11回日展「若き日のシーボルト」を出品、日展審査員長を務、第9回日彫展「こんにちは」を出品。
- 1981 金沢美術工芸大学客員教授となる、第13回日展「在りし日の宗麟」を出品、日展審査員長を務、第11回日彫展「大友宗麟公」を出品、「外務省殉職者顕彰像」を外務省玄関ホールに設置、北村西望、富永直樹彫刻二人展を神戸大丸にて開催。1983・日展常務理事、紺綬褒章受賞。
- 1984 文化功労者顕彰、勲三等瑞宝章受賞、第16回日展「大将の椅子」を出品、第14回日彫展「ワルツ」を出品、「正田英三郎氏像」を東京、(株)日清製粉に設置。1986・紺綬褒章受章、日本彫刻会理事長就任、第18回日展「初夏の朝」を出品、第16回日彫展「アンデスの女」を出品。
- 1989 文化勲章受賞、名古屋芸術大学特別教授、第21回日展「クリスマス・イブ」を出品、第19回日彫展「ボジョレの娘」を出品。1990・長崎県名誉県民顕彰。
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