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 第 8 回 日展 「授賞作品」

日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書
「授賞作品」

公益社団法人 日展
(令和 4 年 5/28~ 6/19 金沢展
石川県立美術館)
巡回展は終了しました。


改組 新 第 8 回日展  ('2021 10/29~11/21) 国立新美術館 東京・開催。
改組新第八回日展を迎えて 日展は、明治四十年の文展から数えて今年は 114 年を迎えます。…
…日展は、昨年に続き休まず日展としての美と感動を発信し続けたいと第八回日展を開催します。 コロナ禍、密になる事を避ける為、会期中の行事は中止と致し、厳しい状況下で制作に取り組んだ日展五科、「日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書」の渾身の作品を社会に向けて発表する公募美術展として開催致します。
 私たち日展作家は、医療従事者に感謝を捧げながら、必ず明けゆく時を信じて、孤独と戦い本物の美を求め続け努力と精進を重ねています。
 第八回日展を多くの方々に御高覧頂きたく、感染予防対策を十分に徹底した上でご案内致します。
 皆様の御理解と御協力を心よりお願い申し上げます。
(公益社団法人 日展 理事長 奥田 小由女) ― 「第八回日展作品集」 より抜粋文章― 

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土屋 禮一《出現(雷神)》
寺坂 公雄《峡北の彩り》
川崎 普照《爽秋》
大樋 年朗《令和の生命の木2021》
日比野 光鳳《もみじ》

土屋 禮一
公益社団法人 日展
日展副理事・審査員
日本芸術院会員
金沢美術工芸大学名誉教授
8th 《 出現(雷神) 》
日本画

寺坂 公雄
公益社団法人 日展
日展顧問・光風会顧問
日本芸術院会員
旭日中綬章受章
8th 《 峡北の彩り 》
洋画

川崎 普照
公益社団法人 日展
日展顧問
日本芸術院会員
旭日中綬章受章
8th 《 爽秋 》
彫刻

大樋 年朗
公益社団法人 日展
日展顧問
日本芸術院会員
文化功労者・文化勲章
8th 《 令和の生命の木2021 》
工芸美術 [陶]

日比野 光鳳
公益社団法人 日展
日展顧問
文化功労者
旭日小綬章受章
8th 《 もみじ 》



第 8 回 日展 「授賞作品」
内閣総理大臣賞・文部科学大臣賞・東京都知事賞


内閣総理大臣賞( 2 名)


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日本画《海へ》松崎 十郎

内閣総理大臣賞 日本画 《 海へ 》
松崎 十郎 会員


 海へと続く、切り拓かれた砂丘、
という茫漠とした空間を緻密な描写力と空間構成力で描き上げた力作。
何よりも一筋の白い波頭に向かう画面奥への滑らかな視線の推移が巧妙に仕立て
られているだけでなく、大地の表情 を読む面白さにも十分な工夫が凝らされている。
なかでも前景の地面にはめ込まれた色面構成は描写一辺倒の重さを和らげる
効果を持ち、作者の表現力の奥深さを感じさせる。



内閣総理大臣賞 洋画 《 DANCING 》
北本 雅己 
会員・審査員


動きのある海外の人物をテーマに挑戦して久しい。
 手慣れた絵づくりには優れたものがあるが、
これを機に更に前向きな新しい世界を展開して欲しいと期待するものである。

洋画《DANCING》北本 雅己


文部科学大臣賞( 3 名)


彫刻《duet》工藤 潔

文部科学大臣賞 彫刻 《 duet 》
工藤 潔 会員


 的確な写実性と動感のあるボリューム表現がうまくかみ合い、
バランスのとれた作品となっている。
 群像表現としても優美な調和をみせ、細部と全体が響き合い、高いレベルを持つ。
 以上のことにより、ここに文部科学大臣賞とする。



文部科学大臣賞 工芸美術 [陶] 《 神の断崖 2021 》
大樋 年雄 
(本名:奈良年夫)会員


大樋年雄の作品は、石や岩、時には崩れかけた崖、
また全く異なっているかもしれないが、炎など、決まった形状を持たないが、
この世に存在する基本的な物質のもつ変幻自在さから生まれているように思える。
確かにあるのだが、変化する。 だからかもしれないが、また作品の形状は、
何か作者によって与えられたというよりも、土自らがおのれの形を求めて
変幻しているにも見えてくる。 この辺りの作者の意図を背後に隠して、
素材の特性を生かしていくような仕事は焼物の、 ある意味では王道である。
むずかしいがそこに挑戦しているところが頼もしい。

工芸美術《神の断崖》大樋 年雄


書《さくら》日比野 博鳳

文部科学大臣賞 書 《 さくら 》
日比野 博鳳
(本名・実) 会員・審査員


 余白や遠近感、そして全体の調和が見事である。
 筆が連続しない連綿を“意連”と呼ぶが、
これと美しい連綿が見所といえよう。
 響き合う点画も合わせて、鑑賞してほしい。



東京都知事賞( 5 名)


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日本画《めづる》森 美樹

東京都知事賞 日本画 《 めづる 》
森 美樹 会員・審査員


 慈愛に満ちた瞳、揺るぎない意思を秘めた女性像。
 実のなる植物や虫の変態が彼女の天性を物語る。
 生命の循環を静謐に表象する構成と堅牢な下地から創出された清らかな
画面構築が高く評価された。



東京都知事賞 洋画 《 木もれ陽の森で 》
大友 義博 会員・審査員


 優れた技術、描写力の持ち主である。
 叙情溢れる画面からは、そうした技術のみではなく、
作者の想いや絵画センスが伝わってくる作品となっている。
 今後をさらに期待するものである。

洋画《木もれ陽の森で》大友 義博


彫刻《待て》堀 淳一

東京都知事賞 彫刻 《 待て 》
堀 龍太郎
 会員


 ひげをはやした男の全身像である。無名の人物であるが、肖像彫刻のような趣がある。
 「待て」というタイトルがなんとも面白い。
 Tシャツとジーパンを着て、ゆったりと休むような姿勢である。
 衣類のしわや、素材の質感がみごとである。
 着衣の具象表現の典型として評価する。



東京都知事賞 工芸美術 [漆] 《 記憶の渚 飾皿 》
尾長 保
会員


地引網にかかった魚たちが、ピチピチ、キラキラと輝いている。
ずいぶんと技法を駆使した作品だが、それを誇示することなく、
朝まだきの浜辺で、今日の漁獲を見ているようだ。
海辺で暮らす作者の心境が想われる。

工芸美術《記憶の渚 飾皿》尾長 保


書《王僧孺詩》植松 龍祥

東京都知事賞 書 《 王僧孺詩 》
植松 龍祥
(本名:浩祥) 会員


 明末清初に流行した長条幅の形態を生かし、流れるような筆運びで、
筆墨の力強さが見る者を圧倒する。
大小字を織り交ぜた文字の交響、複雑に入り込む余白のバランスがすばらしい。



・作品受賞理由の批評は日展評です。
(陳列点数、日本画 282点、洋画 745点、彫刻 217点、工芸美術 569点、書 1,224点 合計3,037点)



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