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　改組 新 第 ４ 回 日展「授賞作品」

日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書　
「授賞作品」
公益社団法人 日展


改組 新 第 ４ 回 日展「授賞作品」
日展特選賞


改組 新 第4回 日展「特選賞の授賞作品」'2017
第1科（日本画）、第2科（洋画）、第3科（彫刻）、第4科（工芸美術）、第5科（書） の各科から選抜2名の作品を掲載しています。
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第１科（日本画）　特選受賞者9名（内2名作品掲載）
・井上律子・久保文音・齊藤靖子・中馬由輔・新川美湖・服部泰一・潘 星道・村林典博・山内登喜雄

日展特選賞　日本画　《君はその種》
久保 文音
　少女を主題とした作品は多くあったが、この作品の完成度は群を抜いていた。描写力、色彩計画共に的確であり、緑青の端々しい空間からは岩絵具の美しさと強さがダイレクトに伝わってくる。この現代的感性から日展日本画の新たな価値を創造し開拓してゆくこと を期待している。
久保 文音《君はその種》

村林 典博《御 堂》

日展特選賞　日本画　《御 堂》
村林 典博

　人類は時を経て神仏を崇拝してきた。神仏を祀る御堂と対峙し表現した努力作である。


第2科（洋画）　特選受賞者10名（内2名作品掲載）
・大渕繁樹・鍵主恭夫・吉川和典・齋藤 均・田中里奈・ナカジマカツ・中村龍介・本田年男・本山二郎・山内大介

日展特選賞　洋画　《樹 海》
ナカジマ カツ

　確かな写実力と画面構成力、また装飾的な面白さを画面に漂わせる。東洋的な表現と西洋的な表現のよさを融合させようと挑戦しているのも、とても好感が持てる。写実性と装飾性を兼ね備えた佳作である。
ナカジマ カツ《樹 海》

本田 年男《ノスタルジー》

日展特選賞　洋画　《ノスタルジー》
本田 年男

　父親から引継いだ仕事の中で経験した世界観を構築しようとする姿勢は、今後も深化して欲しい。モノクローム調を基調にした静物画でチャップリンが活躍した時代のレトロな空気がリアルに伝わってくる優作である。


第3科（彫刻）　特選受賞者10名（内2名作品掲載）
・遠藤 徳・桑原秀栄・元田木山・白坂弘子・永江智尚・長谷川倫子・丸田多賀美・三上健治・横山丈樹・脇園奈津江

日展特選賞　彫刻　《出演を待つ》
三上 健治

　静かで温かみのある着衣立像で出演を待つ女性の爽やかな緊張感が伝わってきそうである。卓越した技量で、指先や顔の表情、衣の襞にも気配りし落ち着いた好感の持てる作品である。
三上 健治《出演を待つ》

横山 丈樹《双 樹 Ⅲ》

日展特選賞　彫刻　《双 樹 Ⅲ》
横山 丈樹

　遺跡のような土台に立つ男女の像は、題名から自然の力強い２本の樹木にたとえ組み立てられているようである。空間構成に優れ、確固たる存在感があり、具象彫刻にとって最も大切な生命感溢れる作品である。


第4科（工芸美術）　特選受賞者10名（内2名作品掲載）
・青木宏憧・小田謙二・木谷陽子・髙橋斗雄・谷口勇三・西 緑・早瀨郁惠・古瀬政弘・南 正剛・山本由紀子

日展特選賞　工芸美術（漆）　《守箱・海月》
青木 宏憧

　漆の乾漆技法により造形された優品である。使用素材は漆の他、麻布、鉄、金粉、白蝶貝、真珠と幅広い。海に漂う海月(クラゲ)をモチーフに研出蒔絵で表現したもので自然物を見る愛情を感じる。
青木 宏憧《守箱・海月》

南 正剛《氷裂2017-1》

日展特選賞　工芸美術（陶）　《氷裂2017-1》
南 正剛

　厳寒な自然環境下でしか生れ得ない作品で、凍り裂ける文様と、人為的な文様とを融合させた、難易度の高い深みのある秀作である。


第5科（書）　特選受賞者10名（内2名作品掲載）
・岩井秀樹・川合玄鳳・倉橋奇艸・佐井麗雪・鈴木立齋・寺坂昌三・歳森芳樹・長井素軒・松原宏仙・宮負丁香

日展特選賞　書　《灘》
倉橋 奇艸

　近世初期の三筆の一人、本阿弥光悦の書風を基盤とし、時代の流れと本人の美意識を加え、『万葉集』の和歌3首を揮毫した優品。余白や字間、行間のバランスの調和、充実した筆力が素晴らしい。
倉橋 奇艸《灘》

佐井 麗雪《王維詩》

日展特選賞　書　《王維詩》
佐井 麗雪

　明清代行草体を基盤とした重厚で堂々とした単体作品。特に奇を衒うことなく、素直な流れの中に緊張感と余白の美しさが際立っている。

・作品受賞理由の批評は日展評です。
(陳列点数2,931)

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