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 第 118 回 日展 「授賞作品」

日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書 
「日展特選授賞作品」
公益社団法人 日展



第 118 回 日展
日展特選賞

第118回 日展「特選賞の授賞作品」'2025
第1科(日本画)、第2科(洋画)、第3科(彫刻)、第4科(工芸美術)、第5科(書) の各科から選抜2名の作品を掲載しています。
・画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。


第1科(日本画) 特選受賞者 10 名(内 2 名作品掲載)

・井上律子・大竹しおり・大矢高弓・島本純江・福岡正臣・前田恭子・松永美紀子・水野 宏・吉岡珠恵・若崎文絵


日展特選賞 日本画 《 秋を編む 》
井上 律子
(広島)


 確かな観察力と描写力で、淡い色彩の複雑な表情を現わし、
澄みきった豊かな自然が表現されています。
作者の独自性が伝わってくる作品となっています。

井上 律子《秋を編む》

吉岡 珠恵《梅雨入り》

日展特選賞 日本画 《 梅雨入り 》
吉岡 珠恵
(島根)


  日常のありふれた出来事に目を止めた作品です。
雨の波紋に通り過ぎる自転車の部分を効果的に取り入れて、
見る人をして自分が雨の下で濡れながら存在しているかの思いを抱かせる
作品に出来上がっています。



第2科(洋画) 特選受賞者 10 名(内 2 名作品掲載)

・相本英子・岡島真希・亀山裕昭・北川直枝・桐生義也・才村 啓・永山秀男・樋口文子・松井茂樹・山本大貴


日展特選賞 洋画 《 陽 光 》
岡島 真希
(広島)


 生き生きとした色彩の美しさが一番の魅力で、
多彩な色面が画面全体で高純度に調和している。
穏やかに差し込む陽光の中で遊ぶ子どもの、
何気ない日常の一瞬を永遠の情感に昇華させた、瑞々しい秀作である。

岡島 真希《陽 光》

松井 茂樹《静寂の刻》

日展特選賞 洋画 《 静寂の刻 》
松井 茂樹
(埼玉)


 テーマに基づくモチーフが巧みに配置され、又、
色調の扱いなども見事にコントロールされた明快な構成力を感じる秀作です。
特に中心となっている女性像が単なる描写を超えた表現となっているのが魅力的です。



第3科(彫刻) 特選受賞者 6 名(内 2 名作品掲載)

・芦田風馬・加藤真浩・神谷睦代・園田陽菜・高石麻代・町野紗恭


・画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。

日展特選賞 彫刻 《 春うつつ 》
園田 陽菜
(大分)


 柔らかく大らかな身体が雲の上に浮かぶ。
端部の細やかな形は溶け入り、全体で一つの形態となるようにまとめられ心地よい。
丁寧に研ぎ出された乾漆の肌合いも美しく、
軽さのある量感の中に極めて高い密度を感じさせる。


神谷 睦代《曙 光》

日展特選賞 彫刻 《 曙 光 》
神谷 睦代
(新潟)


 少しうつむいた顔から足元への流れるようなフォルムと、左右の手の表情により、優しい朝の光が感じられる。
単純化された着衣の表現など、作者の感性と技量が十分に生かされた作品になっている。



第4科(工芸美術) 特選受賞者 10 名(内 2 名作品掲載)
・飯島賢治・石原真理・市場勇太・井上英基・阪口浩史・高橋斗雄・橋詰里織・平井恵子・藤藁 隆・松木光治

日展特選賞 工芸美術 [染・織] 《 Green Voice 》
平井 恵子
(滋賀)


  植物のパッションフルーツの生長をテーマにした作品である。
一本の苗からグングン伸びていく様は、まるでジャックと豆の木を想像させられる。
綴織技法を駆使し、寒色系の色彩をうまくまとめた秀作である。

平井 恵子《Green Voice》

松木 光治《宙、深く》

日展特選賞 工芸美術 [鍛金] 《 宙、深く 》
松木 光治
(長野)


 銅、真鍮、銀と3種の金属の素材色を生かしながら、酸化によって変化と深みを与え、
精緻で軽やかな表現がこの作品の魅力である。
題名から「宙の深さ」を少ない金属色を巧みに作品化したところに作者の力量を感じる。



第5科(書) 特選受賞者 10 名(内 2 名作品掲載)
・秋山英津子・池永碧濤・大崎雨萩・佐川峰章・田邊栖鳳・角田大壌・中右万佐代・西田 健・蓮見光春・湯澤 聰

日展特選賞 書 《 アルカイック・スマイル 》
大崎 雨萩
(大阪)


 調和体作品として、漢字とかなとのバランスがよく整っている。
また羊毛筆を駆使して、柔らかな線を表現し、加えて大らかで流れるような構成は、
作品タイトルに通じる優しさや暖かさを醸し出している魅力ある逸品である。

大崎 雨萩《アルカイック・スマイル》

佐川 峰章《夙 敏》

日展特選賞 書 《 夙 敏 》
佐川 峰章
(茨城)


 西周時代の古代文字に現代の感性を取り入れた制作技術は圧巻である。
線の太細、白黒の対比、広狭のバランス、
潤渇の変化など繊細な調和が巧みに組み込まれており、
近代書芸術の真髄を体現した特選に相応しい作である。


・作品受賞理由の批評は日展評です。
(陳列総点数 3,007点)



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